【日本電技株式会社(1723)】2025年3月期 第3四半期決算分析レポート
1. 会社概要
日本電技株式会社(コード:1723) は、産業用オートメーションおよび空調計装システムの開発・提供を行う企業です。主に、工場・ビル管理システム、交通インフラ向けの制御システムを手掛け、エネルギー効率の最適化やインフラの安定運用を支援しています。国内外の大手企業や公共事業向けに幅広い導入実績を持ち、持続可能な技術開発にも注力しています。
2. 決算概要(2025年3月期 第3四半期)
(1) 経営成績(単位:百万円)
項目 | 2025年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 前年比 |
---|---|---|---|
売上高 | 26,173 | 25,023 | +4.6% |
営業利益 | 5,753 | 3,923 | +46.7% |
経常利益 | 5,909 | 4,038 | +46.3% |
四半期純利益 | 3,899 | 2,750 | +41.8% |
営業利益率 | 22.0% | 15.7% | +6.3pt |
✅ 良い点
- 売上高が前年同期比+4.6%増加し、安定成長を維持。
- 営業利益+46.7%、経常利益+46.3%と利益率の大幅改善。
- 空調計装関連事業の受注増加が業績を牽引。
⚠️ 課題
- 産業システム関連事業の売上が前年同期比9.5%減少。
- 設備投資負担が増加し、資金繰りの効率化が必要。
(2) 財務状況(単位:百万円)
項目 | 2025年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 | 前年比 |
総資産 | 47,631 | 46,021 | +3.5% |
純資産 | 37,269 | 34,460 | +8.2% |
自己資本比率 | 78.2% | 74.9% | +3.3pt |
✅ 良い点
- 自己資本比率が78.2%に向上し、財務の安定性が増した。
- 利益剰余金の増加により、資本構造が強化。
⚠️ 課題
- 運転資金の確保と投資計画のバランスが課題。
(3) 配当情報(単位:円)
項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期(予想) | 増減 |
年間配当金 | 184.00 | 230.00 | +46.00 |
配当利回り | 2.1% | 2.6% | +0.5pt |
✅ ポイント
- 年間配当金は230円に増配予定(+25.0%)。
- 株主還元の強化が進んでいる。
(4) 業績予想(2025年3月期 通期)
項目 | 2025年3月期(予想) | 2024年3月期(実績) | 前年比 |
売上高 | 42,500 | 38,900 | +9.3% |
営業利益 | 7,500 | 6,250 | +20.0% |
経常利益 | 7,600 | 6,320 | +20.2% |
当期純利益 | 5,300 | 4,670 | +13.4% |
1株当たり利益(EPS) | 332.85円 | 310.42円 | +7.2% |
✅ ポイント
- 売上高+9.3%、営業利益+20.0%と成長見込み。
- 安定した成長軌道を維持。
3. 業界動向と競合比較
- 空調計装市場の需要増加が追い風。
- 競合(オムロン、横河電機)と比較して、高収益体質を維持。
- インフラ向け事業の安定成長が強み。
4. 総評(100点満点評価)
項目 | 点数(25点満点) | コメント |
財務健全性 | 23 | 自己資本比率が高く、安定性がある。 |
成長性 | 22 | 収益性の向上が続き、業績予想も堅調。 |
市場ポジション | 21 | 競争力を維持しつつ、事業拡大を進める。 |
将来性 | 22 | 継続的な成長が期待される。 |
総合評価 | 88点 | 安定した成長と高い収益性を兼ね備えた企業。 |
📌 注意事項 本記事は公開情報に基づき作成されたものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断で慎重に検討してください。
出典: 日本電技株式会社 2025年3月期 第3四半期決算短信(公式IRページ)
今後の焦点は、空調計装事業の拡大と設備投資の最適化。持続的な成長のために、コスト管理と市場戦略の最適化が鍵となります。
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