【株式会社ソフトウェア・サービス（3733）】2025年10月期 第1四半期決算分析レポート
1. 会社概要
株式会社ソフトウェア・サービス（コード：3733） は、医療情報システムを中心としたソフトウェア開発を行う企業です。電子カルテシステムをはじめとする医療機関向けソリューションの開発・販売・導入・保守を手掛け、全国の医療機関のIT化推進に貢献。DX（デジタルトランスフォーメーション）の推進や、クラウドベースの医療情報システムの開発にも注力しています。
2. 決算概要（2025年10月期 第1四半期）
(1) 経営成績（単位：百万円）
項目 2025年10月期 第1四半期 2024年10月期 第1四半期 前年比 売上高 9,049 10,389 △12.9% 営業利益 1,810 2,496 △27.5% 経常利益 1,820 2,503 △27.3% 親会社株主に帰属する四半期純利益 1,260 1,726 △27.0% 営業利益率 20.0% 24.0% △4.0pt
✅ 良い点
- 医療情報DXの推進により、既存顧客からの追加システム需要は堅調。
- 財務基盤は安定し、引き続き高い収益性を維持。
⚠️ 課題
- 売上・利益ともに減少し、前年同期比で二桁減益。
- 医療機関の予算削減や導入スケジュールの延期が影響。
(2) 財務状況（単位：百万円）
項目 2025年10月期 第1四半期 2024年10月期 前年比 総資産 42,733 44,893 △4.8% 純資産 36,966 36,431 +1.5% 自己資本比率 86.5% 81.2% +5.3pt
✅ 良い点
- 自己資本比率は86.5%と非常に高く、財務の安定性が高い。
- 純資産が増加し、株主価値の向上が期待される。
⚠️ 課題
- 資産減少の影響で、成長投資の余力確保が課題となる可能性あり。
(3) 配当情報（単位：円）
項目 2024年10月期 2025年10月期（予想） 増減 年間配当金 140.00 150.00 +10.00 配当利回り ー ー ー
✅ ポイント
- 前年より増配を予定し、150円の配当を発表。
- 安定した株主還元姿勢を維持。
(4) 業績予想（2025年10月期 通期）
項目 2025年10月期（予想） 2024年10月期（実績） 前年比 売上高 41,600 38,400 +8.3% 営業利益 8,246 7,280 +13.3% 経常利益 8,310 7,340 +13.3% 当期純利益 5,759 5,328 +8.1% 1株当たり純利益（EPS） 1,101.14円 1,028.35円 +7.1%
✅ ポイント
- 通期では増収増益を見込み、業績回復基調を予測。
- DX推進による新規受注の拡大が成長ドライバーとなる。
3. 業界動向と競合比較
- 医療DX市場は拡大中も、導入コストの高騰が課題。
- 競合（富士通、日本電気）と比較し、中小規模病院向けに特化した戦略が強み。
- 国の医療IT投資支援策が追い風となる可能性あり。
4. 総評（100点満点評価）
項目 点数（25点満点） コメント 財務健全性 24 自己資本比率が高く、安定した財務基盤を維持。 成長性 19 短期的には減収も、通期では回復見込み。 市場ポジション 21 医療DX市場での競争力を維持。 将来性 22 DX関連の成長期待が高い。 総合評価86点長期的な成長戦略の実行が鍵となる。
📌 注意事項
本記事は公開情報に基づき作成されたものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断で慎重に検討してください。
出典: 株式会社ソフトウェア・サービス 2025年10月期 第1四半期決算短信（公式IRページ）
今後の焦点は、医療DXの進展に伴う新規受注の拡大と、コスト削減による利益率向上。持続的な成長のために、技術革新と市場シェア拡大が求められます。
