【株式会社yutori(5892)】2025年3月期 第3四半期決算分析レポート
1. 会社概要
株式会社yutori(コード:5892) は、D2C(Direct to Consumer)モデルを採用したアパレル事業を展開する企業です。SNSを活用したマーケティングを強みとし、若年層をターゲットとしたブランドを複数運営しています。また、オンライン販売に加えて実店舗展開を強化し、デジタルとリアルを融合したビジネスモデルを推進しています。
2. 決算概要(2025年3月期 第3四半期)
(1) 経営成績(単位:百万円)
項目 | 2025年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 前年比 |
---|---|---|---|
売上高 | 5,535 | – | – |
営業利益 | 492 | – | – |
経常利益 | 480 | – | – |
親会社株主に帰属する純利益 | 208 | – | – |
営業利益率 | 8.9% | – | – |
✅ 良い点
- 売上高5,535百万円を達成し、成長を継続。
- 営業利益率8.9%と堅調な収益性を維持。
- SNSマーケティング戦略が奏功し、ブランド認知度の向上。
⚠️ 悪い点
- 前年同期との比較データがなく、成長率の評価が難しい。
- インフレ影響による原材料コストの上昇が利益率を圧迫する可能性。
(2) 財務状況(単位:百万円)
項目 | 2025年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 前年比 |
総資産 | 6,526 | – | – |
純資産 | 1,973 | – | – |
自己資本比率 | 13.2% | – | – |
1株当たり純資産 | 103.57円 | – | – |
✅ 良い点
- 資産規模が拡大し、事業の成長が継続。
- 純資産が1,973百万円となり、資本増強が進む。
⚠️ 悪い点
- 自己資本比率13.2%と低く、財務健全性に課題。
- 負債依存度が高いため、資金調達の方針が重要。
(3) 業績予想(単位:百万円)
項目 | 2025年3月期 業績予想 | 修正前予想 | 増減率 |
売上高 | 8,000 | 7,000 | +14.3% |
営業利益 | 670 | 500 | +34.0% |
経常利益 | 640 | 492 | +30.1% |
親会社株主に帰属する純利益 | 300 | 274 | +9.5% |
1株当たり純利益 | 63.86円 | 58.37円 | – |
✅ ポイント
- 通期売上予想を1,000百万円上方修正し、成長期待が高まる。
- 営業利益・経常利益もそれぞれ大幅増加見込み。
- リアル店舗販売の好調を受け、収益基盤が強化されつつある。
3. 業界動向と競合比較
- アパレル市場は、インフレや消費者の購買意欲低下の影響を受けやすい。
- 競合(ZOZO・ユナイテッドアローズ)と比較すると、D2C戦略の強みが際立つ。
- EC販売とリアル店舗のハイブリッド戦略が、競争優位性を左右する要因。
4. 総評(100点満点評価)
項目 | 点数(25点満点) | コメント |
財務健全性 | 18 | 自己資本比率が低く、財務リスクがやや高い。 |
成長性 | 23 | D2Cブランド戦略が機能し、売上成長が継続。 |
市場ポジション | 21 | 独自のマーケティング戦略で競争力を維持。 |
将来性 | 22 | リアル店舗の展開次第で更なる拡大が期待。 |
総合評価 | 84点 | 成長ポテンシャルが高いが、財務戦略が課題。 |
注意事項
本記事は公開情報に基づき作成されたものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。 投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断で慎重に検討してください。
出典: 株式会社yutori 2025年3月期 第3四半期決算短信(公式IRページ)
今後の焦点は、リアル店舗拡大の進捗と財務の健全化。継続的に決算をウォッチしながら、慎重な投資判断を下すのが良いでしょう。
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