【Appier Group株式会社(4180)】2024年12月期 決算分析レポート
1. 会社概要
Appier Group株式会社(コード:4180) は、AIを活用したマーケティングソリューションを提供する企業です。主力事業として、企業向けにAIを活用したデータ分析、広告運用最適化、顧客行動予測のプラットフォームを提供し、グローバルに展開しています。特に、北東アジア、米国、欧州、グレーターチャイナ市場での成長が著しく、2025年にはさらなる事業拡大を目指しています。
2. 決算概要(2024年12月期)
(1) 経営成績(単位:百万円)
項目 | 2024年12月期 | 2023年12月期 | 前年比 |
---|---|---|---|
売上収益 | 34,057 | 26,418 | +28.9% |
EBITDA | 4,916 | 2,834 | +73.5% |
営業利益 | 1,981 | 801 | +147.3% |
税引前利益 | 2,062 | 1,063 | +94.0% |
当期純利益 | 2,927 | 1,002 | +192.1% |
営業利益率 | 5.8% | 3.0% | +2.8pt |
✅ 良い点
- 売上収益が前年同期比+28.9%増加し、堅調な成長を継続。
- EBITDAが73.5%増加し、収益性が向上。
- 営業利益が147.3%増加し、利益率も改善。
- 北東アジア・米国・欧州市場での成長が顕著。
⚠️ 課題
- 投資活動によるキャッシュアウトが拡大(-2,241百万円)。
- 新規事業の利益貢献がまだ限定的。
(2) 財務状況(単位:百万円)
項目 | 2024年12月期 | 2023年12月期 | 前年比 |
総資産 | 44,637 | 37,852 | +17.9% |
純資産 | 34,315 | 29,091 | +18.0% |
自己資本比率 | 76.9% | 76.9% | 変化なし |
✅ 良い点
- 総資産・純資産が増加し、企業の財務基盤が強化。
- 自己資本比率76.9%と高水準を維持。
⚠️ 課題
- 借入金の増加により、財務レバレッジの管理が必要。
(3) キャッシュフロー(単位:百万円)
項目 | 2024年12月期 | 2023年12月期 | 前年比 |
営業活動CF | +1,929 | +2,224 | △13.3% |
投資活動CF | △2,241 | +1,971 | -213.7% |
財務活動CF | △792 | △2,251 | +64.8% |
現金及び現金同等物 | 5,496 | 6,134 | △10.4% |
✅ 良い点
- 営業活動CFがプラスを維持し、資金創出力が安定。
- 財務活動CFが前年より改善し、資金繰りの負担が軽減。
⚠️ 課題
- 投資活動CFが大幅マイナスとなり、設備投資のリターンに注意が必要。
(4) 業績予想(2025年12月期)
項目 | 2025年12月期(予想) | 2024年12月期(実績) | 前年比 |
売上収益 | 45,467 | 34,057 | +33.5% |
EBITDA | 7,786 | 4,916 | +58.4% |
営業利益 | 4,051 | 1,981 | +104.5% |
税引前利益 | 3,801 | 2,062 | +84.3% |
当期純利益 | 3,576 | 2,927 | +22.2% |
1株当たり利益(EPS) | 35.00円 | 28.70円 | +21.9% |
✅ ポイント
- 売上収益+33.5%、営業利益+104.5%増と成長加速見込み。
- 新規市場拡大と既存顧客の収益拡大がポイント。
3. 業界動向と競合比較
- AIを活用したデジタルマーケティング市場が拡大傾向。
- 競合(Salesforce, Adobe)と比較し、データドリブンなAI活用が強み。
- 北東アジア市場でのさらなる成長が期待。
4. 総評(100点満点評価)
項目 | 点数(25点満点) | コメント |
財務健全性 | 23 | 自己資本比率が高く、安定性がある。 |
成長性 | 24 | AIマーケティング市場の成長と共に高成長を維持。 |
市場ポジション | 22 | グローバル展開が進み、競争力が高い。 |
将来性 | 23 | データ活用とAIの強化により、さらなる成長が見込める。 |
総合評価 | 92点 | 成長ポテンシャルの高い企業。 |
📌 注意事項 本記事は公開情報に基づき作成されたものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断で慎重に検討してください。
出典: Appier Group株式会社 2024年12月期 決算短信(公式IRページ)
今後の焦点は、新規市場開拓とAI技術のさらなる進化。成長を続けるために、マーケットシェアの拡大と収益の最適化が鍵となります。
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