【楽待株式会社(6037)】2025年7月期 第1四半期決算分析レポート
1. 会社概要
楽待株式会社(コード:6037) は、不動産投資ポータルサイト「楽待」を運営する企業です。投資家向けの有益な情報提供や、物件掲載サービスを通じて不動産会社と投資家のマッチングをサポートしています。また、「楽待プレミアム」などの有料会員サービスを展開し、デジタルプラットフォームを活用した成長戦略を推進しています。
2. 決算概要(2025年7月期 第1四半期)
(1) 経営成績(単位:百万円)
項目 | 2025年7月期 第1四半期 | 2024年7月期 第1四半期 | 前年比 |
---|---|---|---|
営業収益 | 755 | 554 | +36.2% |
営業利益 | 275 | 302 | -8.8% |
経常利益 | 328 | 302 | +8.6% |
四半期純利益 | 221 | 198 | +11.6% |
営業利益率 | 36.4% | 54.5% | -18.1pt |
✅ 良い点
- 営業収益が36.2%増加し、順調な成長を維持。
- 純利益が11.6%増加し、収益性が改善。
- ウェブサイト会員数・PV数が増加し、ユーザー基盤が拡大。
⚠️ 悪い点
- 営業利益は8.8%減少。 成長投資や広告宣伝費の増加が影響。
- 営業利益率が18.1ポイント低下し、収益性に課題。
(2) 財務状況(単位:百万円)
項目 | 2025年7月期 第1四半期 | 2024年7月期 | 前期比 |
総資産 | 5,821 | 6,158 | -5.5% |
純資産 | 5,340 | 5,652 | -5.5% |
自己資本比率 | 91.7% | 91.8% | -0.1pt |
✅ 良い点
- 自己資本比率91.7%と非常に健全な財務体質。
- 財務基盤が安定しており、事業の持続性が高い。
⚠️ 悪い点
- **総資産が5.5%減少。**主に流動資産の減少が影響。
- 現金・預金が減少し、今後の資金繰りに注意が必要。
(3) 配当情報(単位:円)
項目 | 2024年7月期 | 2025年7月期(予想) | 増減 |
1株当たり配当金 | 8.00 | 10.00 | +2.00 |
✅ ポイント
- 年間配当金は10円に増配予定(+25%)。
- 株主還元策として自己株式取得も発表。
(4) 業績予想(単位:百万円)
項目 | 2025年7月期(通期予想) | 2024年7月期(実績) | 前年比 |
営業収益 | 2,900 | 2,364 | +22.6% |
営業利益 | 1,400 | 1,061 | +32.0% |
経常利益 | 1,600 | 1,181 | +35.4% |
当期純利益 | 1,047 | 808 | +29.6% |
✅ ポイント
- 営業収益は22.6%増を見込む。
- 営業利益・経常利益ともに30%以上の増加を予想。
- 成長戦略の加速により、収益性の向上が期待される。
3. 業界動向と競合比較
- 不動産投資市場は、金利動向や景気の影響を受けながらも堅調に推移。
- 競合(SUUMO・LIFULL HOME’S)と比較すると、投資家向けに特化した独自のポジションを確立。
- 有料会員制度「楽待プレミアム」やYouTubeマーケティングが差別化要因。
4. 総評(100点満点評価)
項目 | 点数(25点満点) | コメント |
財務健全性 | 24 | 自己資本比率91.7%と非常に安定。 |
成長性 | 21 | 営業収益は順調に成長、利益率改善がカギ。 |
市場ポジション | 22 | 投資家特化型の強みが活きる。 |
将来性 | 23 | DX・有料会員戦略が業績拡大を後押し。 |
総合評価 | 90点 | 成長と安定性のバランスが良好。 |
注意事項
本記事は公開情報に基づき作成されたものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。 投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断で慎重に検討してください。
出典: 楽待株式会社 2025年7月期 第1四半期決算短信(公式IRページ)
今後の焦点は、収益成長の維持と利益率改善。継続的に決算をウォッチしながら、慎重な投資判断を下すのが良いでしょう。
コメント